広報委員会特別企画「長太郎物語」
人生と会社を変えた節目
長橋 護 千葉県倫理法人会5代目会長
「人生は出会いで決まる」と申しますが、多くの人との交わりのなかで、私の進路に大きな転機となったのが、滝口長太郎氏との出会いでした。
長橋 護 千葉県倫理法人会5代目会長
その頃の我が社は、いつ倒産しても不思議ではない経営の只中にありました。社員の遅刻や無断欠勤等は日常茶飯事。やっと仕事に慣れ、これからという時に辞められてしまう。そんな状況が長く続きました。
たくさんのセミナーに出席したり、教えを乞うたりもしました。そして、いろいろとやってみました。しかし解決には結びつかず、疲れ果てていた頃です。
ある講演会に誘われ、なにげなく参加した時の講師が滝口長太郎氏だったのです。講演内容は、それまで聞いたことのない内容ばかりでした。マネージメントの話は一つもないのです。
心に関することや、話し方教室のことばかりでしたので、食事会のおり、我が社の現状と心の辛さをさらけ出して、解決方法を相談してみました。
その時、唯一の解決策として勧めていただいたのが、倫理研究所富士倫理学苑(今の富士高原研究所)のセミナー受講でした。そして昭和54年11月9日、この日が私の人生を大きく変える節目となりました。
「あなたの心のあり方が、今の環境をつくっている。他人を改めさせようとする前に自分を変えろ。」
その時の教えが、今の家庭と会社をつくり上げてくれました。経営を技術(わざ)ととらえていた私に、「心」でとらえることを教えてもらったのが倫理、その道案内をしていただいたのが、滝口長太郎氏です。それ以外にも、手とり足とり多くのことを教えていただきました。
- 人を使う事は実は使われる事だ(人に使われながら人を使え)
- 判断規準(迷った時は前向きの方へ)
- 記念日、周年行事は盛大にやるべし(大きな節目をつくり、次のステップの土台とせよ)
- 経営はプロに付け(我流には限度がある)
- 講話に言い訳は不用(聞きたがっているのは体験だ)
巡講のスタートの頃、ご夫婦で何回も参加していただき、その後いろいろとご指導を賜わりました。今あるのは、あの時の「出会い」が全てだったのだなあ・・・と、しみじみ感謝しております。
これからも倫理を真剣に学び、「実践すれば必ず家庭と会社が良くなる」という証しを明らかにすることが、私の使命と思っております。